光回線を利用するためには、回線工事が必要であり、工事が完了すればインターネットに接続できます。しかし、自宅の立地や設備によっては、光回線の工事ができない場合があり、その場合には申込みがキャンセルになることがあります。
また賃貸の家ではさらに、大家さん・オーナーの許可が下りないと光回線の工事をすることができません。
ここでは、戸建てやマンションごとに光回線工事ができないケースをまとめ、代わりに自宅でWi-Fiを使う方法も紹介しています。
光回線が利用できない場合でも、Wi-Fi環境を作れないわけではありません。
光回線を利用したい場合には、回線工事が必要であることや、工事ができない場合があることに注意し、代替手段を検討することが重要です。
光回線が引けない、工事ができない理由はなに?
- 光回線の提供エリア外
- 光ケーブルを引き込めない(電柱からの距離、無電柱化の影響)
- 国や自治体など行政からの許可が降りない
- 集合住宅の共用部分(MDF室)に物理的に空きがない
- 共用部分から部屋までの配管が潰れたりして配線が通らない
- 大家や管理組合の許可がおりない
光回線の提供エリア外
光回線はその名の通り、光ケーブルを引いています。 そのため提供エリアが限られています。
提供エリア外の場合には光回線を利用することができません。
光ケーブルを引き込めない
戸建て住宅にしても集合住宅にしても、NTTの局舎から配線される光ケーブルを住宅まで引き込まないといけません。
一般的には電柱からケーブルを引き込むことになるのですが、電柱からの距離が遠いなどの理由で配線が出来ないことがあります。
また他人の土地の上などを通過しないとケーブルを引き込めない場合なども同じです。
他にも最近は電柱が地中化していますが、地中を通しているケーブルを地上に出す工事ができないこともあります。
国や自治体など行政からの許可がおりない
河川や大きな道路を跨がないと行けない場合には行政の許可必要になります。 許可がおりなかった場合には工事ができません。
許可の申請は業者が行うものでユーザーはできません。
集合住宅の共用部分(MDF室)に物理的に空きがない
これは集合住宅のケースです。 集合住宅は光ケーブルをマンションやアパートの共用部分まで引き込みます。そこから分岐をして各部屋に回線を引きます。
ところが、すでに共用部分に光回線を引き込むスペースがなかったりすると工事ができません。
共用部分は開けてみないとわからなかったりするので工事当日に判明することも少なくありません。
共用部分から部屋までの配管の問題でケーブルが引けない
これも集合住宅の話です。光回線はMDFから各部屋まで光ケーブルを配線しないといけません。ところが、この配管が途中で潰れてしまっていることが少なくありません。
築年数が古い集合住宅だとよく聞く話です。
大家や管理組合の許可がおりない
賃貸住宅の場合には回線工事の許可を大家さんにとらないといけません。
またマンションなどの分譲住宅でも勝手に回線工事はできません。管理組合の許可が必要になります。
大家さんや管理組合の許可が下りないことも少なくありません。賃貸住宅の場合には事前に確認しておくといいでしょう。
光回線が引けないとき代わりの候補を紹介
光回線の工事ができないとなると、代わりの回線を探す必要があるでしょう。光回線以外で自宅にWi-Fi環境を用意する方法は以下の4つがあります。
- ホームルーター
- ポケット型Wi-Fi
- 携帯電話のテザリング
- CATVの同軸ケーブルを利用した回線
一番のおすすめはホームルーター
ホームルーターはコンセントに挿すだけで利用できるモバイル回線(携帯電話の回線)を利用した、インターネット接続サービスです。
ドコモ、ソフトバンク、au(UQコミュニケーションズ)からそれぞれ販売されています。
携帯の回線を利用しているので、利用エリアによっては光回線なみの通信速度になります。またホームルーターは無制限プランで契約できるので通信容量を気にすることなくインターネット接続できます。
LANケーブルのポートもあるので有線LAN接続も対応していますし、Wi-Fi機能も同時接続20台ほどまで対応しているので家族みなで同時に接続することも出来ます。
ドコモからは「HOME5G」、au(UQコミュニケーションズ)は「WiMAX +5G ギガ放題プラス ホームルータープラン」、ソフトバンクは「SoftBank Air」というサービスで販売されています。
ポケット型Wi-Fi
ポケットWi-Fiとは、小型の無線LANルーターのことで、モバイルWi-Fiルーターとも呼ばれます。以下に、ポケットWi-Fiの主な特徴を挙げてみます。
携帯性が高い: 小型で軽量なため、カバンやポケットに入れて持ち運びができます。外出先でのインターネット接続や、旅行先でのWi-Fi環境の確保に 便利です。
どこでもインターネット接続が可能: ポケットWi-Fiは、モバイル通信網を利用してインターネットに接続するため、Wi-Fi環境がない場所でも利用できます。
複数の端末で利用可能: ポケットWi-Fiには、複数の端末を同時に接続できる機能があります。これにより、家族や友人と共有して利用することができます。
利用料金が比較的安価: ポケットWi-Fiの利用料金は、月額固定料金やデータ通信量に応じた料金プランがあるため、自分に合ったプランを選ぶことができます。
セキュリティが高い: ポケットWi-Fiには、WPA2-PSKという高度な暗号化技術が採用されているため、セキュリティが高く、安全に利用することができます。
以上が、ポケットWi-Fiの主な特徴です。ポケットWi-Fiは、携帯性が高く、どこでもインターネット接続が可能なため、外出先や旅行先などで便利に利用できます。
家族複数人で利用するというよりは1人で利用するのに向いています。
携帯電話のテザリングでやりすごす
ホームルーターもポケット型Wi-Fiも共通しているのは、モバイル回線(携帯電話の回線)を利用していること。 それなら今の携帯でテザリングするのも一つの方法です。
テザリングとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使って、他のデバイスをインターネットに接続することです。以下に、テザリングの主な特徴を挙げてみます。
Wi-Fi環境がなくても利用可能: テザリングを利用することで、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が通信回線として機能するため、Wi-Fi環境がなくてもインターネッ ト接続が可能です。
複数の端末で利用可能: テザリングを利用することで、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を通じて、複数の端末を同時にインターネットに接続することができます。
利用料金が比較的安価: テザリングの利用料金は、自分の携帯電話会社やプランによって異なりますが、Wi-Fiルーターを利用するよりも比較的安価で利用できる場合があります。
セキュリティが高い: テザリングを利用する場合、パスワードを設定することができます。そのため、他人による不正アクセスを防ぐことができます。
利便性が高い: Wi-Fiルーターを持ち運ぶ必要がないため、手軽にインターネット接続が可能です。また、設定も簡単であるため、初めてでも簡単に利用することができます。
以上が、テザリングの主な特徴です。テザリングは、モバイル端末を使って手軽にインターネット接続ができるため、外出先でのインターネット接続や、災害時などの緊急時にも役立ちます。
CATVの同軸ケーブルを利用した回線
同軸ケーブルは、テレビなどの映像・音声信号を送るために使用されるケーブルであり、インターネット接続にも利用されています。以下に、同軸ケーブルを利用したインターネット接続の特徴を挙げてみます。
信頼性が高い: 同軸ケーブルは、外部からの電波干渉やノイズに強いため、信頼性が高いと言えます。
通信速度が安定している: 同軸ケーブルは、光ファイバーに比べると通信速度は劣りますが、インターネット接続に必要な速度を十分に確保することができます。また、通信速度が安定しているため、通信品質にムラが生じることが少なくなります。
一定距離までしか伝送できない: 同軸ケーブルは、一定距離までしか信号を伝送することができません。そのため、光ファイバーなどと比較すると、建物内など限られた範囲での利用に向いています。
設置が比較的容易: 同軸ケーブルは、設置が比較的簡単で、光ファイバーなどと比較して設備コストが低く済むため、インターネット接続費用を削減することができます。
公衆回線としての利用が可能: 同軸ケーブルは、ケーブルテレビなどの公衆回線として利用されることがあります。このため、インターネット接続以外のサービスも利用できる場合があります。
以上が、同軸ケーブルを利用したインターネット接続の特徴です。
とはいえ、同軸ケーブルを利用したインターネット回線は最大160Mbpsほどしかでません。これが理論値ですから、実測値はいいところ20Mbpsほど。
あまり実用的ではありません。その証拠にJ:COMなども光回線の販売を始めているがその証拠です。
光回線の代わりにオンラインゲームができるのは?
モバイル回線は同軸ケーブルを利用したインターネット回線も実はあまりping値(レイテンシ)が低い数値ではありません。30~40msほどの数値になります。
光回線ならPing値が1桁以内なんてことも少なくありません。 またモバイル回線は安定感が光回線とくらべてもありません。速度常時変わるために急に遅くなることもあります。
FPSゲームやTPSといったシューティングゲーム系や格闘ゲームでは応答速度が非常に重要になります 。 この点では光回線に勝る通信手段はありません。
光回線のつぎに安定しやすいのはホームルーターになります。ホームルーターで満足できなければ、光回線が利用できる環境に移るしか無いかと。
光回線が通っていないマンションで光回線を引くには
賃貸の場合には大家さん・管理会社に光回線を引くことの許可を貰う必要があります。 その上でマンションに光ケーブルを引き込む屋外工事そこから、各部屋にケーブルを引く屋内工事が必要になります。
この点は大家さんの許可がとれなければ工事はできません。
分譲マンションでも同じです。マンションに光回線がきていないとしても勝手に回線を引くことはできません。必ず管理組合に話を通す必要があります。
戸建てタイプを直接引き込むパターンも許可が必要
マンション全体に光回線が引き込まれていないから、個別で戸建てタイプを引き込む!ってパターンもありますが、こちらも勝手に契約をしてはだめです。
必ず大家さんや管理組合に許可を取る必要があることはお忘れなく。
ただ交渉すれば案外許可がでるかもしれません。言うだけならタダです。(ちょっとメンタルがやられますが)一度は交渉してみるのがいいのではないでしょうか。
まとめ 光回線が引けない代わりはホームルーター(置くだけWi-Fi)がおすすめ
光回線が引けないときに代わりに回線を用意するならおすすめは**ホームル ーター(置くだけWi-Fi)**です。 導入も手軽ですし、工事もいらないので大家さんやオーナーさんの許可も不要です。