インターネットに接続する方法はいくつかありますが、その中でも「ポケット型Wi-Fi」は様々な活用ができるネット接続方法です。
ポケット型Wi-Fiは簡単にいうと、「家でも外でも複数のデバイスを同時にインターネット接続する通信機器」です。
しかし、具体的にポケット型Wi-Fiがどんなものか、どう便利なのかわからない人も多いでしょう。 そこでこのページではポケット型Wi-Fiの仕組みや活用方法について解説します。
ポケット型Wi-Fiの仕組み
ポケット型Wi-Fiは「移動体通信事業者」の電波を受信して「Wi-Fi」電波を飛ばします。 パソコン、タブレットなどSIMカードを挿すことのできない機種はそれだけではインターネットに接続できません。
しかしポケット型Wi-FiとWi-Fi接続することでインターネット接続ができるようになります。もちろんスマホなどもWi-Fi接続してインターネットにつなぐことができます。
さて次に「移動体通信事業者の電波」とは何を指すのかについて説明します。
移動体通信事業者(MNO)の電波とは
移動体通信事業者(MNO)は日本には大きく4社あります。「ドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天」の4社です。
つまり、ポケット型Wi-Fiは「携帯会社の電波を利用して、通信機器(パソコンやタブレットなど)をインターネットに接続するサービス」といえます。
ポケット型Wi-Fiが利用している電波は、みなさんがお使いのスマートフォンと同じだということです。
スマートフォンでもポケット型Wi-Fiと同じことができる
実はスマートフォン(iPhoneも含む)でもポケット型Wi-Fiと同じことができます。 スマートフォンとパソコンやタブレットをWi-Fi接続してスマートフォンが受信している携帯の電波を利用してインターネット接続することができます。
iPhoneでもAndroidでもどちらでも出来ます。
それなら、携帯電話を契約している人はポケット型Wi-Fiが必要ないってこと?ぜんぶ携帯電話で済ませてしまえばOK?
というと、そんなこともありません。そこで次にポケット型Wi-Fiを契約するメリット・デメリットを説明します。
ポケット型Wi-Fiを契約するメリット・デメリット
同じことがスマートフォンでできるのに、なんでポケット型Wi-Fiを契約するのか。それは以下のようなメリットがあるからです。
- Wi-Fiの速度が速い
- スマホよりも機種代金が安い
- スマホの電源がもたない
- 携帯の料金プランよりも安くなることが多い
- 家でも外でも利用できるので家のWi-Fiが不要
スマホよりWi-Fi速度が速い
Wi-Fi通信にも規格がありますが、一般的にスマホのWi-Fi規格はWi-Fi4と呼ばれる規格が採用されています。iPhoneは12以降はWi-Fi5が採用されているためやや速いです。
ポケット型Wi-Fiの最新機種はWi-Fi6に対応しているためテザリングよりも速度が出やすいです。逆にスマホのテザリングはモバイル回線の速度はでているのに、Wi-Fi接続した通信端末の速度が遅い。なんてことになりがちです。
スマホよりも機種代金が安い
ポケット型Wi-Fiの相場は2~3万円ほど。最近はスマホの料金が高額化してきているのでiPhoneなどと比較するとその差は10万円以上。
いやいや。スマホでテザリングするなら余計な費用がかからないから、ポケット型Wi-Fiを買い足す必要がないから安くなる?
実はスマホのテザリングは欠点があります。それはバッテリーが非常に熱を持つこと。これは実際に手元のスマホで試してみてください。テザリング機能をONにして別のパソコンやタブレットで動画でも視聴しようものならあっという間にスマホがアツアツに!!
バッテリーが熱をだすのですが、バッテリーは熱に弱いんです。これでバッテリーの劣化が進みます。バッテリーの寿命はスマホの寿命です。高額な機種を頻繁に買い替える必要があるのはちょっとお財布に優しくないです 。
スマホの電源が持たない
バッテリーが熱をもつということはそれだけ高出力でスマホを稼働させていることになります。 つまり「モリモリ電池がなくなります」。通常の利用よりもバッテリーの減りが早くなります。
スマホの電源が切れるのが困るからモバイルバッテリーで充電しながらテザリング。さらに熱をもってバッテリー劣化。
このバッテリー問題については「どれだけの頻度でテザリングを使用するのか」「どれだけの頻度でスマホを買い替えるのか」にもよってくるのですが、ポケット型Wi-Fiを利用することでスマホに優しいのは間違いないです。
携帯の料金プランよりも安くなることが多い
ポケット型Wi-Fiは月間容量無制限で利用できるプランもあります。スマホの契約は格安SIMなどで安くして、ポケット型Wi-Fiの無制限プランを併用すると月々4,000円から5,0000円ほどで済みます。
携帯電話会社の無制限プランは7,000円から8,000円ほどになるので料金の節約にもなります。
家でも外でも使えるので家のWi-Fi環境が不要に
ポケット型Wi-Fiは持ち運んで利用できるので家でも外出先でも利用できます。 ですから家にわざわざWi-Fi環境を作る必要がありません。
といってもポケット型Wi-Fiもいいことばかりではありません。次にデメリットを紹介します。
- 荷物が増える
- 充電しないと使えない
- 複数人での利用には向かない
- 一部のオンラインゲームには向かない
荷物が増える
外出時にポケット型Wi-Fiを持ち出さないといけないので荷物が増えます。携帯が1つ増えるようなイメージをしてもらうと分かりやすいと思います。
それほど大きな負担ではないですが、荷物は少ないほうがいいですよね。
充電しないと使えない
ポケット型Wi-Fiもバッテリーの充電を忘れると使えません。 スマホ以外にもバッテリーを気にしないといけない端末が1個増えるのは少し面倒です。
複数人での利用には向かない
複数人での利用に向かない理由は、複数の部屋で使う場合にWi-Fiが十分に届かないから。 固定回線などだとメッシュWi-Fiといって複数のWi-Fiルーターを使ってWi-Fi利用エリアを拡張できるのですが、ポケット型Wi-Fiだとそれが出来ません。
ポケット型Wi-Fiをリビングに置いて、全員がリビングで使うならいいのですが、リビング以外で使いたい人もいるでしょう。そうなるとWi-Fiの電波が届かなくなります。
複数人で利用するのにはあまり向いていません。
一部オンラインゲームには向かない
FPS・TPSなどのシューティングゲームや、対戦型格闘ゲームなど、回線の通信速度のなかでもping値(応答速度)が必要なゲームにはモバイル回線は向いていません。
これはテザリングでも同様です。ラグがあっても気にしないならいいので すがラグいのが嫌なら光回線の導入をおすすめします。モバイル回線は応答速度が遅いのと安定感がないのでオススメできません。
まとめ
ポケット型Wi-Fiの仕組みについて解説しました。回線そのものはスマホと同じものを利用します。
ですから今ポケット型Wi-Fiを検討している人でテザリングを使用したことがない人は、まずテザリングで使用感を試してみてもいいと思います。